9月8日 〜アジア人がグローバルな組織で価値を出すために〜

今日は土曜日ですが、そうです、授業があるんです。1年のIntensiveということで、やはりこのあたりのスケジュールはかなりタイトに組まれています。ただ、生き急ぐ(?)自分としてはむしろありがたいですね笑

 

とはいっても、午前中はTutorialの授業。Tutorialとは日本ではあまり馴染みがありませんが、Teaching Assistantによる補講のようなもので、元々の授業を受けるにあたり背景知識がなかったり、授業についていっている自信がない人のために、練習問題や詳細な解説などを行うもので、参加は任意となっています。日本では全く経験のしたことのない授業スタイルだったので、どのようなものなのか気になり、朝からいって見ることにしました。

 

コースはPrices & Markets。内容としては、それこそ経済学部の1年生が習うような、ミクロ経済学の需要曲線と供給曲線の解説でした。まがいなりにも文系出身の私でしたのでそれなりに背景知識はあり、「まあ大丈夫かな」と思ってしまいました。ただ、完全理系の同級生は「あのTutorialは本当に助かった」といっており、人それぞれのようです。MBAはそれぞれバックグラウンドが大きく異なるため、背景知識も大きく異なります。このため、このようなTutorialが必要とされるのでしょう。

 

午後は、Organisational Behaviourの授業。個人的には今までで一番面白かった授業かもしれません。内容としては、どのようにチームワークを発揮するかというもの。いくつかの研究を提示し、①よく組織されたチームでは、メンバーが多様であればあるほど強いアウトプットを発揮する②チーム間の適度な衝突が生産性を生み出す③異なるロケーションに属するチームでも、動きようによっては素晴らしい効率性を発揮する、ということを学びました。特に③の中で、「効率性という観点においては、同じビルの違うフロアにいる人と仕事をするよりも、違う国のオフィスの人とリモートで仕事をする方が効率的」という研究があり、非常に興味深く感じました。

 

そうした点を実感すべく、グループワークを実施しました。これは文字通りグループを二つにわけて、物理的に離れた場所でどのように協力して作業を進めることができるかというもので、実世界でもある「認識の齟齬」を起こす様々な仕掛けがあり、とても気づかされました。

 

一つ例を言うと、私は以前中国と日本で働いていたのですが、中国人の顧客が日本の工場に訪問すると言うことで私がアレンジをすることになりました。工場内を入ると言うことで、室内靴を用意したのですが、日本と中国のサイズの違いに気づかず、全く異なる靴を用意したことがありました。こうした「尺度」の違いはどこでも起こりうることであり、改めて自分の前提を疑うことの重要性に感じた授業でもありました。

 

授業が終わった後、ワインテイスティングの会があると言うので参加することに。そこでは、日本でも有名な「ボジョレー」のワインを楽しむテイスティング会が行われており、それぞれの参加者が持ってきたボジョレーのワインが様々に並べられ、地域・生産者・年代の違いを楽しみました。ワインの値段は日本に比べ物にならないくらい安価なので、このようなイベントが開きやすいのでしょう。それにしてもフランスのワインは美味しい…。

 

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中韓国人の同級生と授業の話に。クラスの発言がほとんど特定の話者に集中しており、授業のスタイルに慣れないアジア系の学生の発言がないがしろにされていると言うことで、だいぶフラストレーションを溜めているようでした。確かに、有意義な発言をするクラスメートも多くいますが、中には「それはあとで個別で聞いてよ、みんなそこは理解しているよ」と言うようなベーシックな質問や的外れの発言をする学生もいて、その度に不満の声が上がっているようです。

 

これは多様性を謳うINSEADならではの問題なのかなとも考えています。実際のところ、INSEADはあまりにも多様な学生が揃うために、教授もどのように教えるべきなのか頭を悩ませていると言うのを聞いたことがあります。ただ「アジアのスタンダード」をここで押し通してしまえば、「おとなしい、内気」という評価を与えられてしまうシビアな世界であることも確かなのかなと思っています。悔しさはありますが、それらを乗り越えるためには毎回の授業で闘争心むき出しに、戦う姿勢で行くぐらいの気持ちでいった方がいいのかなと思いつつある今日この頃です。特に日本人は、ただでさえグローバルスタンダードからかなり離れた「ハイコンテキスト」なコミュニケーションを好む民族ですので、「ローコンテキスト」のコミュニケーションスタイルを訓練、もしくは使い分けることができるようにならなければならないのかなと実感しつつあります。それは、「多様性の中で、日本人としてどのようにチームの中にバリューを発揮して行くか」という、何か日本全体の問題と重なるような気がします。私はアジア圏と言う、ハイコンテキストのコミュニケーション圏内に甘んじてきてしまっていたところがあるので、ここで一つ突破口を見つけることができればなと思っています。

 

 

The Culture Map (INTL ED): Decoding How People Think, Lead, and Get Things Done Across Cultures

The Culture Map (INTL ED): Decoding How People Think, Lead, and Get Things Done Across Cultures

 

 

では、では

9月7日 〜ケースと割引現在価値と〜

午前中はvaluationとStrategyの授業。Valuationでは特に現在価値の算出という学部レベルの授業でしたが、いかんせん全てが英語で行われるため、日本語で叩き込んだ知識を一旦整理しなければならないという事態に…。加えて省略等も入るために単語の勉強から必要なようです。まるでGMATのQuantitativeをやっているような気分…笑

 

昼はPricings & Marketingsの授業。価格決定をどのようにやっていくかという授業で、これまた私は前職の経験が活かせる授業でした。といっても教授の英語が非常に癖があり、ネイティブでもたまに聞き取れないという状況が発生していました。もちろん私は理解度が高いのかどうか不安ですが…。

 

この授業はがっつりケースを行う授業とのこと。すなわち、ケースをしっかり読み込まなければ授業についていけないということです。やっとこさMBAの授業らしくなってきました。ただ、授業で存在感を出し切れていないので、しっかりと読み込んでやらなければ…。

 

夜は引き続き会社説明会。日本でも有名な戦略コンサルがきて講演を行いました。INSEADは戦略コンサルへの就職率が非常に高く、30%の卒業生(出戻り含む)がMBB(Mckinsey、BCG、Bain)のいずれかに就職します。これ以外のコンサルを含めると40%にも達し、INSEADが「コンサルスクール」と呼ばれる所以でもあります。

 

これら戦略ファームの特徴は、入社後も学校のネットワークが生かしやすいということのようです。会社に入ってもプロジェクトベースで働いていくことになりますが、一緒にプロジェクトを進めていく、プロジェクトを進めていく上でわからないことが出てきた、そうした状況でネットワークが非常に生きると言います。まだまだ時期尚早なのかもしれませんが、そうした卒業後を念頭に入れたネットワーキングもしていかなければならないのかな…と感じます。

 

では、では

9月6日 〜グループワークとバイアスと〜

午前中はOrganisational Behaviourの授業。INSEADはこの分野でも非常に評価が高く、入学前からかねてより楽しみにしていた授業でした。教授は医学分野で博士号を持つフランス人で、非常に気さくな方。授業も非常に面白く進んで行きました。

 

今日行なったのはグループワーク。我がグループが登山家としてチームを結成し、ある山を登っていくというシミュレーションを行いました。このシミュレーションでは、登山までの数日間で色々な意思決定をチームで求められ、この意思決定に基づいてポイントが加算されていくというもので、このポイントを多く稼いだチームの勝利という形でした。このシミュレーションというのが非常に良くできていて、決められた日程・時間・情報の中で、次のキャンプ地に登るか、今のキャンプ地にとどまるか、麓のキャンプ地に下山するかの意思決定を求められます。しかもそれぞれのグループメンバーの思惑が異なり、それらをまとめながら全体の総和をとるという難しいが現代社会に良くありふれている状況に立たされていました。

 

我がチームは…。全体のチームワークはうまくいったものの、バイアスに負け意思決定を誤り、チームメンバーの何人かが救助されてしまうという大幅マイナスポイントの出来事を起こしてしまいました。みんな「仕方ない、我々はチームとして良くできていた」と口で入っていましたが、テンションの落ち具合は見るからに明らかでした笑

 

昼はFinancial AccountingとUncertainty, Data & Judgementsの授業。前者ではPL、BS、CFに続き、帳簿の書き方まで1時間半で一気に進めて行きました。個人的には前提の知識があったのでなんとかついていけていますが、周りは苦労してそうな印象…。にしても、今まで会計は日本語でずっと勉強してきたので、一度それが英語に換算されると非常に難しさを感じてしまいました。RevenueやCashなど、すぐに思いつくものなら良いのですが、Retained earningsのように日本語への変換に時間がかかるものもあり、なかなか一筋縄では行きません…。

 

Uncertainty, Data & Judgementsでは人間が陥りやすいバイアスについて。認知バイアスやアンカー効果などを取り上げました。実は前回の授業の最後に、教授がアンケートと称して質問を多くしていました。それがこのバイアスを説明する質問群で、「お前らグローバルエリートでもバイアスにかかるんだぞ〜」とまさにドヤ顔する教授に、生徒たちはたじろぐほかありませんでした。

 

妻も修士課程のプログラムがスタートし、子育ての分担などますます忙しくなることが予想されます。果たしてこんなIntensiveな環境下で、「ラーン」ライフバランスは維持できるのか。引き続き頑張って行きたいと思います。

 

では、では

9月5日 〜就活と日本人飲みでネットワーキングについて考えてみる〜

今日は授業がない水曜日。水曜日に授業がないのは、この日に合わせてキャリアイベントが入ってきたり、グループワークを挟んで来るためで、あとは土曜日と水曜日のスケジュールを入れ替えることで、土日であんまり遠出しないように学生に牽制をかけているのかもしれないという噂が流れています笑 何れにしても、水曜日に授業がないということでちょうど良いリフレッシュと溜まった宿題を片付ける時間に充てることができていて、個人的には満足です。

 

午前中に宿題を済ませたのち、家族で食堂でランチ。帯同している妻・子供は午前中INSEADのPartners Club主催のMusic教室に出ており、途中で合流しました。INSEADはPartnerや子供に対するプログラムも非常に多く、手厚いサポートをしてくれています。パートナーは図書館や食堂を学生と同様使用することができるので、とても助かっています(流石に、授業の聴講はオフィシャルにはNGとなっているみたいですが、教授との交渉次第ではあるようです)

 

昼はグループワーク。明日のOrganisational Behaviourの授業で課されているグループワークの予行練習ということで、全員で集まって情報共有をしました。私以外は英語圏の滞在期間が長く、ほぼネイティブの間に割って入るのはなかなか大変ですが、最近はなんとか慣れつつあります。ただ、もっと質を高めていかなければならないなと思う今日この頃。

 

終了後、企業説明会へ。事業会社2社の説明会に行きました。いずれも、MBA卒業生を対象としたキャリアプログラムを準備しており、非常に魅力的に見えました。以前CambridgeMBAにキャンパスビジットした時に学生が話していた「MBAとると就活の視点が全く変わって来る」という言葉を思い出し、今まさにリアルに体験をしているんだなと実感してしまいました。

 

夜は日本人学生での集まりがあるというので、フォンテーヌブロー唯一の由緒正しき(?)日本料理屋で日本食を堪能しました。去年入学に比べ今年は以上に多い日本人学生。なんだかんだ最終的にはこの人たちと密接なつながりができていくんだなと思いつつ、久々の全日本語トークを堪能しました笑

 

考えたのが、ネットワーキングについて。結論としては、純粋に「ネットワーキング」を考えるのであれば、なんだかんだ自分とバックグラウンドの近い人々と頻繁につるんでいてもいいんじゃないかなと思ってきてしまった今日この頃です。ここにきてすぐ、様々な国籍の人と握手を交わし、WhyMBA/AfterMBAで会話をつなげ、やれこれつながりを広げてきましたが、自分とバックグラウンドがかけ離れている人が大多数です。そういう人たちと無理して繋がっているよりかは、自分とバックグラウンドが近く、相乗効果を生み出せそうな人々と強いつながりを作り、そこからはMBAコミュニティを駆使して弱いつながりを広げていく、というようなアプローチでいいんじゃないかなと。

 

以前私は語学留学という形で海外に滞在していたことがあったのですが、その時は逆で、むしろ日本人や同じバックグラウンドの人とあまりつるまないようにしていました。そうすることで、外国語習得のスピードはかなり早まりましたし、留学先の地域の理解が深まった気がします。そうした自分と異なるバックグラウンドの人との交流によって自分の視座を広げることはもちろん一つの目的かもしれませんが、一方で、自分のキャリアスパイラルをもう一つ上に持っていくために、ある程度共通項の多い人との交流も必要だと思ってきたわけです。

 

まあ、見方を変えれば「自己防衛」にも見えかねない笑ロジックができてきた今日この頃ですが、この考え方がどう変わっていくか、これからじっくり見て行きたいと思います。

 

では、では

9月4日 〜キャリアとStrategyと〜

朝はCareer Development Centerによるピッチについての講義。ピッチというのは自分を説明する際の定型文のようなもので、エレベーターピッチが一番有名なものだと思います。ビジネス、特に新しい職業の機会を得る上で、自分がどのような人物で、どのようなモチベーションを持っていて、どのような機会を求めているのか、そういったことを簡潔かつわかりやすく伝える、そのトレーニングをしました。

 

講義を聞いていると、ますます岡島悦子氏の『人脈力』を思い出します。このピッチも、まさに「自分にタグをつける」というようなもの。いわばルアーのようなもので、自分という餌を美味しそうに見せ、ビジネスパーソンという大海原に投げこみ、誰かが食いついてくれるのを「見つけ出す」(「待つ」と表現するのが一般的ですが、ここは受動的ではなく自ら動き出すという意味を込めてこの言葉を使っています)というような考え方なのでしょう。

抜擢される人の人脈力 早回しで成長する人のセオリー

抜擢される人の人脈力 早回しで成長する人のセオリー

 

 

特にここMBAの環境においては、世界中からビジネスエリート候補がわんさか集まってきており、それぞれがそれぞれの想いを持ってきています。その中でピッチを用いて自分をアピールし続けることで、自分の目標に近い人物を見つけて行くことができる、いわば練習の場所のような気がしています。今のところ、ピンポイントで自分の想いにマッチする人は現れていませんが笑、「Who I am」「What I can do」「Why I do」を色々な人に説明し続けることで、アウトプットがより洗練されてきているのを実感しています。

 

昼はFinancial Market ValuationとIntroduction to the Strategyの授業。前者は価値評価で、私は独学で以下本を読んで勉強してきたので、なんとなく概念はわかっていますが、良いおさらいになりました。ただ、初学者にとってはいささかペースが早い気がします。これもまた1年性MBAの特徴なのでしょう。個人的には非常に気持ちの良いペースですぱっと進んでいるので、特に違和感はありませんが。 

新・企業価値評価

新・企業価値評価

 

 

次にIntroduction to the Strategy。今日は初となる授業ということで、Strategyとはなんぞやという議論に終始しました。にしても、講師の話が非常に面白い。わかりやすい事象を洗練された理論で論理明快に説明してくれるので、本当に頭にすっと入って来る。Strategyは今まで私がやってきたMarketingのさらに上位概念のようなものなので、私がこのスキルを身につけるためにはもう一段しっかりと勉強する必要があるなと実感しました。StrategyはINSEADの強みでもある部分なので、この環境を最大限に活かしたいと思います。

 

夜は引き続きサッカーへ。昨日Club説明会のおり、Futball Clubの紹介がなかったのでなんでだろうと聞いてみたら、「Futball Clubはオフィシャルのものではない」とのこと。HPにも堂々と掲載されていたので衝撃を受けました笑。まあ確かに、スペイン・イタリアの血の気の多い猛者たちが集うこの集まりは、なかなか賛同を得られないのかも笑

 

では、では

 

 

9月3日〜授業開始とソフトスキルの重要性〜

ということで、授業が(やっと)本格的に開始しました。Period 1、通称P1ではビジネスのハードスキルで基礎中の基礎である分野を勉強します。具体的には、Financial Accounting、Markets and Pricing、Introduction to Strategy、Organisational Behaviour、Uncertaintity, Data & Judgement、Financial Markets & Valuationの6つについて勉強を進めていきます。

 

今日はUncertaintity, Data & Judgementの授業と、Financial Accountingの授業の二つ。前者はビジネスに欠かせないデータの扱い方についてでした。事前のリーディング課題が標準偏差や平均といった算術のものであり、それらについて解説をするのかと思いきや、「これらはみんな知ってるね?じゃあ次」という形で、テンポよく進んでいきました。これがいわゆるIntensiveというものなのかと実感。

 

授業が終わったあと、昼にClub活動のインフォメーションセッションがあるというので見学。INSEADはクラブ活動も非常に活発であり、コンサルクラブやPEクラブといった業種別のクラブから、アジアクラブやアフリカクラブといった地域別のクラブ、ラグビークラブといったスポーツに至るまで、ありとあらゆる分野があります。これらはクラブが主催してキャリアトレックを行なったり、外部から講師を招いてセミナーを開いたりなど、勉学とネットワーキングの双方において助けになります。私もいくつかきになるものにSubscribe。

 

午後はFinancial Accountingの授業。3時間という授業だったが、これもこれで非常にテンポよく進む。私は大学時代に会計を独学していたこともあり、(英語への翻訳はひつようですが)復習と知識の定着化を兼ねてふむふむと聞いていました。

 

夜一旦家に帰ったのち、夜にはコンサル会社の説明会に参加。授業が始まったその日から就活するとは…。といっても、本格的な採用プロセスはまだ先で、あくまでも説明を聞きに行くといった印象でした。

 

ということで家に帰ってきたら、LinkedinでMBAに関する記事を見つけた。

https://www.ft.com/content/64b19e8e-aaa5-11e8-89a1-e5de165fa619

曰く、企業が求めているのは「ソフトスキル」の方だという。ソフトスキルというのは具体的には、リーダシップ・チームワークといったもの、また問題解決スキルなども一部ソフトが絡んで来ます。MBAの本来の価値は知識というハードにあるべきなところ、ソフトが求められているというのはまた不思議な話かもしれませんが、個人的には非常に納得します。

 

ここにきて思うのは、やはりビジネスというのは机上の議論だけでは何にもできず、完璧な分析を行なったとしても実行に移さなければ意味がありません。そうした点で必要なのは、知識をいかに持っているかというよりもいかに人と関わり、人を動かすかといったソフトの面です。MBAもその辺りをしっかりと理解していて、だからこそ多様性を重視したり、グループワークの比重を多くしたりといったことをして、ソフトの面を勉強できるような工夫をしているのでしょう。そういったプロセスの中で得られる知識はなかなか言語化できませんが、だからと言って会得できないものでもなく、それが将来的な価値になって来るのかもしれません。

 

では、では

MBA’19J Launch Week⑩ Why MBAについて改めて考える

今日は久しぶりの休みでしたので、パリまで繰り出すことにしました。といっても特に何かをしたわけでもなく、パリの雰囲気を楽しむということだけであっという間に1日が終わってしまったような気が…。

 

今日でフランスにきてからちょうど1ヶ月がたちました。本当にあっという間の1ヶ月で、今までの人生の中でもここまで変化に富んだ1ヶ月は大学入学当初ぐらいなんじゃないかと思います。

 

Launch Weekが始まってからというもの本当に多くの同級生と握手を交わし、「What is your background?」「What is your plan after MBA?」「What is your plan during MBA?」のこのフレーズを懇々と使い、ネットワーキング(?)してきたのかなと思います。改めて振り返ると、はっきり行ってこれくらいしかコンテキストを共有しない300人近くの大人がここフォンテーヌブローに集まり、同じ釜の飯を食いそれぞれの目標に向かって切磋琢磨するわけであり、ある種のブートキャンプ的な場所なのかなと思います。

 

これが表していることは、ここにいる誰もが、MBA後にやりたいことをはっきりと持っている、ということです。そして、それを目指すための養成所としてINSEADを選んできているような気がします。だからこその、上記の3つの質問(というか共通の言語)によって会話を成り立たせることができるのだと言えるのでしょう。

 

そしてこの場所にいる学生は例えていえば、メンターとコーチがつき、最大限のバックアップの中で42.195kmをトップスピードで走るマラソン選手のようです。これは前にもこのブログで取り上げたように、PLDPだったりキャリア支援だったり、様々なサポートがあることを示しています。恥ずかしい話、私はここに来る前までは、教育機関に対するイメージが希薄で、日本の大学の学部に対するイメージの延長線上で考えていたところがあるので、良くも悪くも「全ては自己の裁量で、自己の責任で」というスタンスなのかなと勝手に考えていました。しかしそのイメージはいい意味で覆り、相当にタフな内容ですがしっかりとサポートを受けているという印象を受けます。さながら、アルキメデスが「私に支点を与えよ。されば地球を動かしてみせよう」と行ったように、「目標を与えよ。さればキャリアを動かしてみせよう」というような感じです笑 こうした最高の環境で、自分のゴールに向かって突っ走ることができる、そんな場所かと思います。私ははっきりと、「アジアの発展に貢献」「OperatingからStrategic Planningへのシフト」「Tech・Manufacturingを通じてAugmentedに携わる」というはっきりとしたモチベーション、スキルセット、興味があるので、これにフォーカスした動きが(なんとか)できています。そういう点では、ここのINSEADはキャリアの上での「トランジション」をはかる最高の環境なのではないかなと考えています。

 

逆に、ぼんやりとした目標を持って来ると、本当にどこに行けば良いのか彷徨う、そんな場所でもあるのかなと思います。ネットワーキングにしても、シンガポールキャンパスを入れて500人も同級生がいる(入学時期前後の学生を含めると1500人!)ので、1日1人と知り合っても完全に間に合わない計算です。また24時間という制約上、全ての選択科目やクラブ活動、就職活動ができるわけではなく、自分のターゲットに沿った「選択と集中」が迫られます。見方を変えれば、そうした訓練もこの1年で行わなければならないということなのかなと。

 

ということで、明日からいよいよP1が始まります。本格的に授業が始まりますます学生らしくなってきますが、1日1日を大事に、引き続きこのブログに綴っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

 

では、では