読書リレー(54) 長寿国にもやるべきことがあるー「健康格差 あなたの寿命は社会が決める」

健康も、社会的な地位によって変わってくるようです

 

NHKスペシャルが編集した、健康と社会的格差の関係性について述べた本。トピック自体が繊細なこともあり、内容としてもそれなりにまとまっているので、健康格差に対する考え方の理解ができます。

 

これによると、収入の厳しい世帯になればなるほど、健康に対するケアがそこなれてしまっており、結果として収入による健康状態の差が出てきてしまっている、という主張がなされています。色々なデータも掲載されており、またメディアらしく、様々な方へのリサーチ・インタビューが掲載されており、リアリズムを持って本問題を考えることができるというのも本書の特徴です。

 

興味深いのが、本書で紹介されていたイギリスの取り組みです。イギリスでは生活習慣病の予防のために、政府主導で、外食や食品会社に対して塩分の使用料を減らす取り組みを行ってきたそうです。塩分の高い食事は胃がんの発生率を高めるリスクがあり、また生活習慣病の原因となるため、非常に有効と考えられています。また消費者の嗜好に影響が出ないように、徐々に塩分含有率を下げていったと言います。この取り組みは成功を収めたようで、それだけで社会保険に対する費用を抑えることができたようです。

 

日本は、長寿国と言われている一方で、健康寿命と実際寿命のギャップが一番大きい、いわゆる「不健康な長寿国」となっています。こうした、健康寿命を引き上げる取り組みというのは、今後の高齢化社会を切り抜ける一つの良いアイディアではないのでしょうか?

 

では、では