INSEADからみた日本について

現在休暇中ということもあり、今までの授業の振り返り等を行なっているのですが、一つ考察しているのがINSEADからみた日本について。

 

P1やP2においても、日本の企業を取り上げたケースはいくつか存在し、その度に日本の観点を紹介するという形でクラスに貢献をしてきました。しかしそうした議論に参加して感じるのは、日本企業が紹介される場合、ビジネスモデルそのもののみならず、その背後にある文化的な面を考察するというパターンが多く見受けられた、という点です。例えば、トヨタカイゼンについて取り上げる場合、なぜそのようなビジネスモデルを生み出すことに成功したのかといえば、日本の文化がそうだったからだ、というような議論の流れです。他の国からの企業のケースの場合、あまりそうした文化的側面には注目しないような気がします。

 

ここから読み取れるのは、ビジネスの中において、日本含めたアジアを、自分のそれとは違う文化の上に成り立っている「エキゾチックな」場所と捉える眼差しが存在している、ということかなと思います。彼ら(=日本)と我々は違う文化に成り立っている、彼らの文化だからこそそうしたビジネスモデルが生み出されてきた、というようなロジックです。

 

そういう点で言えば、ソフトな文化を含めた「日本」に対するイメージは、自分が想定していた以上にポジティブなものだなと感じています。これはとても日本にとってはアドバンテージで、グローバルなビジネス環境において競争していくうえで、「日本企業だから」というのが強みとして成り立ちうる、ということを表しているような気がします。もちろん、そうしたポジションに甘んじることなくさらにイノベーションを起こしていく必要はあるのですが、かといって「日本企業はだめだ」と悲観的になる必要もなく、フラットに考えていく必要があるなと改めて認識させられている今日この頃です。

 

とは言っても、INSEADの授業の中で、日本企業のケースのプレゼンスが高いというわけではありません。様々な授業の中で、最先端の象徴として多く扱われているのは、意外にも中国企業のケースという印象です。Alibabaを中心としたプラットフォームビジネスのみならず、デザインやイノベーションと言った分野においても中国企業が数多く出現します。こうしたケースを見るに連れて、世界のビジネスの構図が変わりつつあるんだなと実感しています。

 

では、では