フォンテーヌブローを離れます

 

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ということで、今回の投稿はフランス出発前夜です。パッキングを終え、ノンカフェインのハーブティを飲みながら、この半年近くの時間を振り返っています。

 

あれ、卒業なの?と思う方、いいえ違います。INSEADはキャンパスがフランス(フォンテーヌブロー)・アブダビそしてシンガポールの3つ存在しており、学生はP3から自由にキャンパスを移動することができます(自由といっても、自己申告制で、場合によっては希望に叶わずいけない場合もある)。私の場合、P3からP5の卒業まで、ずっとシンガポールキャンパスに滞在することを選択したために、学生生活をスタートしたフランスのキャンパスを離れることになりました。

 

まだプログラムは半分すら終わっていないのですが、個人的に地理的に変わるということもあり、なんとなく一区切りついたような、そんな感じがしています。気分的には、2年制のプログラムのうち半分が終了し、翌年度は交換留学に行く、というような感じと一緒のような気分です。

 

かの有名な大前研一氏は、人間が変わるための方法は以下の3つしかないという名言を残しています。

 

1つ目は時間配分を変えること。

2つ目は住む場所を変えること。

3つ目は付き合う人を変えること。

 

よくよく考えると、シンガポールキャンパスへの移動はこれら全てを満たすことになりそうです。

 

まず2つ目について、これは一目瞭然でしょう。地理的に場所をヨーロッパの田舎からアジアの大都会に移すわけで、二つの意味で変化です。個人的には、東アジアには住んだことがあるのですが、東南アジアはないので、いい刺激になりそうです。

 

また3つ目について、これも付き合う人が変わります。なぜならINSEADの中の、「まだ合わない人々」と付き合うことになるからです。INSEADには、同タイミングで入学した学生が500人いますが、そのうちの300人がフォンテーヌブローで、200人がシンガポールで学生生活をスタートさせています。すなわち、フォンテーヌブローで学生生活を始めた私にとっては、シンガポールで学生生活を始めた同級生200人は見知らぬ人であり、そうした人たちと交流することができるのが、P3のキャンパスエクスチェンジ以降なのです。こうやって考えると、学校内でも新たな出会いがあり、とても期待ができます。

 

最後に1つ目について。今まではコア科目が中心でしたが、P3からは選択科目が中心になります。フランスでは、与えられた課題やコースに対して必死にこなしていくという傾向が強く、どのようにして降りかかってくる物事に対し効率的かつ柔軟に対応して行くかという、いわば受け身の姿勢が大半でした。しかしP3以降からは、選択科目が多くなり、課題の量が相対的に減ると言われており、自主的な活動が増えていきます。そうやって考えると、時間配分も変わってくることが予想されます。

 

ということで、自分を変えるための一つの機会として次の旅を楽しみにしているのですが、一方でどことなく後ろ髪を引かれるような、そんな気がしています。ここの環境は良くも悪くもビジネス世界とは隔離されていて、学業や自身の練磨に集中できていたので、さながら晴耕雨読の生活を行なっていたので、とてもその生活に満足していました。それを捨て去り、大都会の中に戻ってしまうのかという寂しさがあります。

 

また、ここは欧州の考え方を学ぶ上ではとても良い環境だったかと思います。空港からは遠いですが、それでも足を伸ばして近隣諸国に出かけることはできました。そうした中で、ヨーロッパとは何か、自分なりに考えることができてきたような気がします。

 

次はシンガポールです。自分が主戦場と決めているアジアに戻るわけですが、ここで得た知見を元に、さらに自己研磨に努めていきたいと思います。

 

では、では