だじりブログ

日々の読書から広がる考察

読書リレー(31) 古市幸雄「「1日30分」を続けなさい」

 

今日は少し原点に戻って、勉強法についての本を読んで見ました。勉強論をといた本の中ではかなり有名な部類にはいる本ですが、今まで読んだことはありませんでした。成果を出すために、どのような勉強法がいいのかについて論じていますが、この本が強調しているのが、どのように勉強すればいいのかというハウツーの類ではなく、どのような考え方で勉強に臨めばいいのかという、いわゆるマインドセットの方だと思います。

 

まず、この本の主張は非常にわかりやすいです。それもタイトルの通り「1日30分を続けなさい」。継続による効率的な学習の推薦な訳ですが、侮るなかれ。一時的・短期集中的な勉強よりも、長期的、持続的の方が学習効果が高いということを、様々な研究成果を紹介することで主張しています。

 

よく巷で言われている議論というのが、「沈黙の10年間」もしくは「1万時間」という考え方です。何かある分野・スキルのプロフェッショナルの域に達したいのであれば、その才能が開花するまでには10年間の沈黙期間(沈黙といっても、何もせずに黙っているわけではもちろんありません。何かしら努力をしなければならないのですが、成果が出ないことによる沈黙の状態をここでは表しています。)が必要である、ないしは、1万時間の学習が必要である。というのです。よく「1万時間は大げさだ」というような意見も散見されますが、実際のところ何かスキルを習得するのであれば、一朝一夕ではとうてい身につくものではないようで、やはりそれなりに時間と根気が必要になってくるのは仕方のないことなのかもしれません。

 

しかし、言うが易し、するが難しがこの主張の特徴です。継続して何か物事を行うことはとても大事だと言う点は誰も理解しているのですが、いざそれを実行に移そうとすると難しい。そういった状況に直面する人々が多いのではないかと思います。実際に私も、何か知識・スキルを習得するにあたって、この点はいつも困っています。三日坊主かつ天邪鬼な私にとって、何かを続けると言うのは、とても難しいことです。

 

そうした状況で私も困っていたのですが、ある時先輩社員の話を聞いてひらめきます。その先輩社員(といっても、私と20歳以上離れた大先輩ですが)は、健康を維持するための目的として、毎日5kmランニングをしているというのです。この話を聞いた当時の私もかなり太り気味でしたので、真似をして毎朝早起きしてランニングを始めましたが、ものの3日で止まってしまいました。まさに三日坊主というやつです笑 その方に、継続の秘訣を聞きました。すると、その方は「いや継続も何も、朝走らないと体が気持ち悪くて仕方がない。体に染み付いているから、せざるを得ない」という答えが返ってきました。その方が話していたのが、習慣化する、ということです。

 

習慣化をするためには、「それをしなければならない」というレベルではなくて、「それをしないと体が気持ち悪くなる」というレベルに持っていく、ということなのでしょう。意識で行為をコントロールするのではなく、行為で意識をコントロールする、という発想の転換が必要になるわけです。少しわかりづらい話が続きましたので、具体例をあげたいと思います。毎朝私たちは歯磨きをします。しかし歯磨きをしなくても、将来的には虫歯や歯周病といった現象は発生しますが、今自分にとって不利益にはならないわけです。また毎日「歯を磨かなければ虫歯になる、歯周病が怖い」と己に鞭打って歯磨きをしている人はごく少数だと思います。歯磨きをするのは、「歯を磨かないと気持ちが悪い」という状態になっているからだと思います。すなわち、「歯を磨くと気持ちが良い」という状態に持っていくことこそが、習慣化するための近道な訳です。

 

では、「気持ちが良い」状態にするためにはどうすれば良いのか?これは人によって様々だと思いますが、負けず嫌いかつプライドが高い私(笑)のようなタイプの人には、以下アプローチをお勧めします。

(1)毎日行なったことに対する具体的な結果がすぐわかるようにする

(2)昨日よりも成長しているという実感を起こすようにする

(3)日記などを用いて、行なった行為を記録する

 

(1)と(2)は少し似ています。(1)では、成果が目に見えるものでないといけない、という考え方です。これは具体的であればあるほど良いです。また、具体性が担保できれば、少し目的と外れていても問題ないと思います。これにより成長を実感でき、「明日はもっと良いところまで挑戦しよう」という形になり、どんどんポジティブなモチベーションを生み出すことにつながります。

 

また、結構見逃せないのが(3)です。日記などを用いて、行なった行為を記録していくと、それが毎日だと、カレンダーの1日1日のマスが埋められていくような感覚がしていきます。そこに、1日でも空白があると、とても気持ち悪さを感じてしまうのです。これは私のようなA型潔癖症(笑)のようなタイプでないと有効ではないかもしれませんが、1日でも欠いてしまうと気持ち悪い!という状態を作ってしまうわけです。

 

こうした習慣化について、上記私の実践が少しでもお役に立てれば幸いです…。

 

では、では