読書リレー(40)① 大事なのは、観光業の国際化ー「世界一訪れたい日本のつくりかた」

要するに、観光業も国際化していかないといけないんですよ、ということ。

 

 

新観光立国論が売れて、メディア露出も増えてきたデービッド・アトキンソン氏。第1作から著者を知っている私にとっては、ファンだったインディーズバンドがメジャーデビューしたときのような、そんな柔らかな嫉妬感があります笑 でも、この本でも著者のスタイルは一貫しており、Factをこれでもかと提示し、自身の論を展開しています。

 

つまるところ、「観光業もグローバルスタンダードに合わせるべき」というのが、彼の主張。従来の量を求める観光産業から、質を求める「稼ぐ」観光業へのシフトが必要と説いています。確かに、外国人からすると、日本はとても旅がしづらい。私も学生時代に日本を一周したのでわかりますが、日本には自然や遺跡など、様々な魅力があるのに、それをうまく発信できていない気がします。

 

とくに笑ってしまったのが、標識に関する英語表記。私も中国人や台湾人の友人が日本に来た際に、即席ガイドをしていたのでわかるのですが、英語・中国語表記は見るにたえない酷さです。よく、外国旅行に行っておかしな日本語表記をからかう日本人旅行者がいますが、まてまて、日本もそんなレベルなんだぞ、と言ってしまいたくなります。

 

「魂は細部に宿る」と言いますが、こうしたことをしっかりやっておかないと、インバウンド需要拡大に必要な「リピーター」を呼び込むのは難しいでしょう。内向きのおもてなしから外向きのおもてなしに、真価が問われる頃合いが来ているのかと思います。

 

では、では