読書リレー(40)② アジア需要はまだ取り込めるー「世界一訪れたい日本のつくりかた」

中国にいる立場として、アジアのポテンシャルはまだまだあると思います。

 

 

昨日に引き続きこの本について。本書では日本が観光大国になるために様々な施策を提言しているのですが、その中で主軸として位置付けられていたのが、「欧米の長期滞在客をもっと取り込むための対策をすべきだ」という点です。しかし、この点には少し疑問が残ります。

 

確かに、データから見ると、欧米からの長期滞在旅行者は少なく、まだまだポテンシャルを感じます。そして、中国人を中心としたアジア人は、短期滞在になってしまうので、一人当たりの消費額が少ないため、あまり効果がないと述べています。しかし、本書で取り上げられているような、質の高いサービスをさらに拡大することによって、短期滞在にもかかわらず高い消費額を保つことはできると考えます。

 

というのも、アジアの近接国家はあまりにも近いために、質の高い超短期滞在を実現することができます。また、筆者が問題視していた航空便の不便さも、ビジネス便を中心にアジアでは航路の拡大がめざましく、まさに「週末日本」ということが可能になるからです。特に中国沿岸部の場合、上海ー福岡では1時間ちょっとです。週末にぷらっと日本に出かけて、少し美味しいご飯を食べて、自然を満喫して日曜に戻る、というようなサービスもあってもいいのではないかと思います。

 

では、では