英単語〜純ドメがTOEFLを独学で攻略する〜
ここからは、実際にスコアアップのために私がどのような取り組みを行ってきたのかという点にフォーカスし説明したいと思います。まずは、一番の土台の部分である英単語を取り上げていきます。
TOEFLの試験は「英語非ネイティブの留学生が英語圏の大学に留学する際の能力を測る」がそもそもの原点ですので、取り扱われる英語の内容も学術面が多くなっています。また、学術面と一言で言いましたが、その分野は非常に広く、歴史や芸術などの人文科学から社会学などの社会科学分野、そして地理や生物などの自然科学など、全てを網羅しているテストとなっています。このため、カバーしなければならない英語の量が非常に多いのが特徴です。
例えば、リーディングでは氷河のメカニズムについて、リスニングではある芸術家の作品のスタイルの変化について、スピーキングではビジネスについて、ライティングではある昆虫の生存戦略について取り組むことになります。その内容自体は難しいものはなく、文章さえきちんと理解できれば、専門知識がなくても問題を解くことが可能なレベルの文章に設定されてはいます。しかし、単語がわからなければたとえ平易な内容であったとしても理解することはできない、と言うのがTOEFLです。このため、全セクションに通じるベースの確立という観点からも、まず英単語の勉強は欠かせないと言えるでしょう。
こうした理由から、私のような純ドメのような人がTOEFL準備をするならば、まず単語から始めることを推奨します。英単語に関する一定の知識がないとそれぞれのセクションで必要な問題を読み解くということ自体ができなくなってしまうからです。実際に私も、初めてのTOEFL受験にあたり、まずは半年かけてゆっくりと単語を覚えていきました。
現在日本で市販されているTOEFL用の英単語本は数多く存在しますが、以下二つが非常に有名です。MBAで必要な点数を取るにあたって対策を進める上では最適のレベルだと思いますし、多くの日本人受験者もこれをバイブルに準備を進めてきています。実際に私も使ってみて有効性を感じたため、間違いはないと思えるでしょう。
①神部孝著『TOEFLテスト英単語3800』(旺文社)
【CD3枚付】TOEFLテスト英単語3800 4訂版 (TOEFL(R)大戦略)
- 作者: 神部孝
- 出版社/メーカー: 旺文社
- 発売日: 2014/02/21
- メディア: 単行本
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言わずと知れたTOEFL英単語のバイブルです。分野を分けず難易度別にレベル1~4までに分類しており、特にレベル3での的中率は非常に高くなっています。レベル4については、やる必要があるのかないのかという点について様々な場所で議論がされていますが、私は取り組むべきだと考えます。なぜなら、レベル4からも結構な確率でテストに出てきますし、また将来的に英語で授業を受けることを想定すると、レベル4の英単語は容易に出現することが想像されるため、今のうちからやっておいたほうがいいという結論にたどりつきました。また後々別の英語の試験であるGMAT対策において非常に有効であることを実感したため、この判断に間違いはないと思います。
勉強の方法としては、ただひたすらに使い倒すの一言に尽きます。単語が赤字になっているため、シートを使えば隠すことができます。これを使って、まずは暗記していく。また、もう一つ有効な使い方として、類語などを下に書き込むことにより、関連性を理解するにも役立つと思います。
改訂新版 TOEFL TEST 必須英単語5600(CD BOOK)
- 作者: 林功
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2011/02/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 5人 クリック: 11回
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こちらも①と並ぶ名著といえます。ただし、この本は人によって評価が分かれます。この本の特徴は、単語だけでなくて各分野の文章を掲載し、そこで出てきた単語をリストとして掲載するというスタイルをとっています。このため、単語を文章の中で理解することができるし、加えて各分野の文章の理解をすることで、実際の試験で出てくる文章に慣れておくことができる、というメリットがあります。CD付きで、文章も読んでくれることから、リスニングの対策にもなるという、かなり汎用性の高い一冊となっています。
ただし、デメリットとしては、そうした汎用性を求めるあまり、単語帳としての機能が中途半端になってしまっているということが挙げられます。実際に手にとって読んで見るとわかるが、単語帳としてはいささか使いづらい、と言うのが印象です。文章のページと単語帳のページが混在しているため、後から索引しづらいし、難易度別に分けられていないため、分野を超えて頻出する単語がわかりづらいという問題が生じてしまいました。これはこのタイプを採用してしまったがための構造的問題なのである程度仕方ないとも言えます。
ただ私としては、このデメリットを踏まえても、購入する価値はあったと思っています。TOEFLに必要なベースの知識を蓄えるという点では、各分野満遍なく文章が組み込まれており、単語以上に勉強するものが多かったといえます。
ちなみに、ネットの議論では、この英単語は難しすぎて必ずしもTOEFLテストで出てこない単語が多数含まれている、という指摘が散見されます。私も実際に使ってみたが、確かにその傾向性はあると思います。問題なのは、どれが頻出なのかそうでないのかがわかりづらいという点かと。
では、単語帳を購入するにあたり、あえてどちらかを選べと言われたら、私は前者を選びます。なぜなら、①は純粋な単語帳として使うことができるからです。どちらかと言うと②はリーディングやリスニングの対策に有効ではありますが、単語帳としての使いやすさで言えば、①に軍配が上がります。
ちなみに、これら単語は、単純に「読む」だけでなく、「聞く」「話す」「書く」ことも求められます。読む、聞くことについては、それがわからないと理解ができないというケースがあるため、守りの観点から必要です。一方で話す、書くについては、それが難しい言葉であればあるほど採点者から高評価を受け、得点アップにつながるため、攻めの観点から必要です。ただし後者については、正しく使えていないとかえってマイナスとなってしまうため、完全な定着をしていない限りは使う必要はないといえるでしょう。
では、では