だじりブログ

日々の読書から広がる考察

森田真実『売れる販売員の接客ルール』〜読書リレー(113)〜

 

売れる販売員の接客ルール (PHPビジネス新書)

売れる販売員の接客ルール (PHPビジネス新書)

 

 販売コンサルタントである著者が、接客業についてのノウハウをまとめた一冊。分量としては新書ではありますが、内容は非常に濃く、読んでいてとてもためになる内容ばかりとなっています。

 

特に個人的に気になったのが、冒頭にもある「その時のシチュエーションに応じて役を演じる」というものです。確かに、販売員として顧客と接していくときに、顧客からどのようなイメージを持たれるか、あるいは持ってもらうか、というのは非常に重要な要素になります。その際に、誰か他の役を借りることによって、顧客の好印象を得ることができ、最終的には良い接客につながっていくということになります。その、好印象を得る際に、著者が有効策として提示しているのが、「役を演じる」ということなのです。

 

例えば、顧客にクレームを入れられて謝らなければいけないとき、著者は「深津絵理」をイメージして顧客に接するそうです。深津絵理といえば、踊る大捜査線などで有名な女優ですが、毅然とした態度の中にどことなく嫌いになれないような態度をみて取れるかと思います。そうした役が、謝罪の際にはとても有効だというのです。また、大勢の前で自身堂々とプレゼンテーションをする際、著者は「真矢みき」を演じるそうです。真矢みきといえば、宝塚出身の大女優ですから、毅然としてかつ立派な態度をとるイメージが強いです。このイメージを持ってプレゼンテーションに挑むことで、心なしか自信がついてくるような気がするというのです。

 

ほんとかよ、と思ってしまいそうな議論ですが、私もビジネスの場において同様の経験をしているため、とても納得させられてしまいます。「人は立場によっていき、立場によって死ぬ。そうであるしかなく、またそうあるべきなのだ」といったのは、司馬遼太郎著「峠」にある河井継之助ですが、やはり立場によって演じることが必要になると思うのです。その点で、この本は良い示唆を与えてくれる本だと思います。

 

では、では