MBAの志望動機ー受かりやすい理由、受かりにくい理由ー
MBAの出願に当たって、そもそも論になりますが、「なぜMBAを志望するのか」というものは何よりも重要になってくるものだと思います。すでに私も何人かのMBA学生や卒業生と会っていく中で、数々の方の「Why MBA?」のストーリーを聞いてきましたし、逆にその方々から、「なんでMBAに興味があるの?(なぜMBAを出願するのか?)」という問いを投げかけられたことがあります。
ここまで聞かれると、「何かこの問いに対する模範解答があるのかな?」と思われがちかもしれません。現に、多くのウェブサイト「なぜあなたはMBAなのか?」の問いについて、似たような解答が出ているような気がしなくもありません。
しかし、数々の学生に会っていくうちに、そうではないのかな、と思うに至っています。なぜなら、キャリアを考える際、MBAがもたらす価値というのは人それぞれ異なるからです。
これはどういうことかというと、MBAを目指すからには、それぞれの個人のキャリアのゴールがあって、そのゴールに到達するためにはMBAが必要だという演繹的な考え方をする人が多いからです。図式で表すと、ざっと以下の感じになるかもしれません。
(今まで自分が築いてきたキャリア) + (MBAの経験) = (目指すべきキャリアゴール)
このため、今まで自分が築いてきたキャリアと、目指すべきキャリアゴールの定義如何によっては、このMBAの経験はどのようにでも変化し、そしてMBAに求めるものも、この等式の他の数値によって、大きく変わってくる、というのです。
今までなんとなくこんなイメージを持っていたのですが、この考えが確信に変わったのが、先週の土曜日の出来事です。INSEADのポータルサイト上で知り合った、同時期に入学する二人の学生(二人とも女性)とランチすることになったのですが、その二人とも全く異なる「Why MBA」を持っていました。
一人目は、中国上海で薬学のPhDを取得したのち、中国の外資系製薬メーカーに勤務。R&Dを経験したのちに、マーケティングの仕事に就くことになったそうです。そこでビジネスの魅力に気がつき、研究と商品化をつなぐ人材になりたい、ということでMBA取得を志したようです。
二人目は、ドイツで工学の修士を取得したのち、上海で機械系メーカーに就職。2年勤務したのちに北京のPEに転職し、投資を勉強する一方、フランスの健康食品の中国販売をすべく起業。MBAについては、起業したビジネスが軌道に乗り、少し視野を広げたい、ということでMBAを志したと言います。
ここから思うに、MBAはなんとなく、ドラゴンボールの「天下一武闘会」のようなものに見えてきます。もちろん競争はありませんが、誰もが異なるバックグランドを持ちながらも、自分自身を研磨するべくその場に集う。そんなプラットフォームな気がしてなりません。
と、ドラゴンボールの天下一武闘会に例える中で彼女たちはフリーザやベジータ級のところ、猛然と立ち向かう天津飯のような気持ちで、このままでは戦えるのかなと思ってきました。ちょいと界王拳ぐらいマスターしないといけないんじゃないかなと思いつつも、なんとか頑張ろうと張り切る今日この頃です。
では、では