MBA Period Zero Week 2① 〜ブランドの通用化〜

 

前述のPeriod Zeroの続き。今週はWeek2を受けているのですが、先週のビジネスモデルとはうってかわって、今週はブランディングの話です。

dajili.hatenablog.com

 

製造業にどっぷり浸かっていた私にとっては、あまりブランディングを考える機会がなかったので、今回のレクチャーはかなり新しい知見が多く、刺激的でした。多分一回では書ききれないと思うので、わけて書きたいと思います。まずは、タイトルにもある通りブランドの通用化について書きたいと思います。

 

ブランドの通用化。日本語だとあまり馴染みがない言葉かもしれませんが、英語ではgenericizationと言います。これ自体も私は初めて見ましたが笑 こうした概念があるようです。

 

この通用化、何を表しているのかというと、ブランドネームが、そのブランドを付した商品そのものにとどまらず、その商品が属するカテゴリー全てを代表する言葉になること、を指しています。

 

例えば、バンドエイド。私はよくこの言葉を使っていましたが、これは実際にはジョンソンエンドジョンソン社が提供する「絆創膏」のブランドネームです。しかしこれが一転して、全ての絆創膏をバンドエイドと呼ぶ人はいないでしょうか?このような現象のことを通用化というみたいです。これ以外にも、ポストイット(=付箋)だったり、ルンバ(=お掃除ロボット)だったり、ウォークマン(=ミュージックプレーヤー)だったり、この世の中に色々と溢れていると思います。

 

私の従来のイメージにおいては、ここまでブランドが浸透するのは良いことだ、と思っていました。なぜなら、そのブランドネームが商品そのものを指し示すということは、他社が作り出す製品もそのブランドネームのもとで認知されていくから、といえます。しかし、実際には弊害があるようです。

 

 

特に弊害になってしまうのが、ブランドの固定化だと言います。これはすなわち、ブランドがある商品とセットになってしまうため、ブランドそのものが商品というカテゴリーの中に拘束されてしまう、ということです。例えばXeroxXeroxと聞くと、コピー機が真っ先に思い浮かぶかもしれません。しかしXeroxコピー機はもちろんのこと、ICTを中心としたソリューション提案も行なっているので、必ずしもコピー機だけを作っているわけではありません。しかし消費者からの認知として「コピー機」という強いイメージがあるために、他の事業に苦戦してしまう、というジレンマに陥ってしまったと言います。

 

これは、ブランドそのものの考え方を改めて検討させてくれる弊害です。従来ブランドというのは商品を表すもので良いというのが私の考えでしたが、よくよく考えるとブランドというのは商品そのものではなく、その商品の背後にある「イメージ」をあわらしているわけです。例えばアップルというと、革新的なデザインと直感的な操作などのイメージを湧くことはあっても、アップルというブランドそのものが、直接「携帯電話」や「PC」に結びつくことはありません。これがアップルというブランディングの強みであるわけで、例えばアップルが仮に「icoffee」なんてカフェを開いたとしても、それはそれで成り立ってしまうわけです。

 

しかしブランドネームが特定の商品と結びついてしまうと、そうしたことは困難になります。前述の例で言えば「Xeroxcafe」と聞くと何か「コピー機がいっぱいおいてあるようなカフェ」を想像してしまうかもしれません。すなわちブランドというのは製品を表すのではなく、価値を表す(レクチャーの言葉では「A brand is a known name that promises valuable consumer benefits」)ものであるべきだ、ということです。

 

では、では