だじりブログ

日々の読書から広がる考察

駒崎弘樹『社会を変えたい人のためのソーシャルビジネス入門』〜読書リレー(140)〜

 

 NPO法人「フローレンス」代表の駒崎弘樹氏による、ソーシャルビジネス・NPO立ち上げの指南書です。そもそもNPO・ソーシャルビジネスとはなんなのかという点から、外部からの視点でよく勘違いされやすい点の誤解を解きつつ、外からはあまり見えてこないソーシャルビジネス・NPOの内情や立ち上げのプロセス、そして自身が経験されてきた中でどのようにすべきかガイドラインをまとめた、まさにソーシャルビジネスを志す人にとっては非常に有用になる一冊かと思います。

 

NPOというと、その言葉「非営利組織」が示す通り、営利を求めてはいけないというイメージがありますが、著者が明かしているのが、 NPOは営利を求めなければ組織としてやって行けないというのです。そのため、立ち上げや組織を軌道に乗せるプロセスでは、やはりビジネス的な要素を含んできます。マネタイズについても、どのようにNPO・ソーシャルビジネスの組織についてどのような方式があるのかについて、様々なパターンを提示しており、非常に役に立ちます。

 

ただ、結局利益を追求するんじゃ、ビジネスと全く一緒じゃないか、と思われるかもしれませんが、そこでソーシャルビジネスは、自分たちの社会的使命を定義し、それを内外に向けてしっかりとプロモーションしていくことが重要になると述べています。そうやって自らのブランドを確立していくことで、十分に競合する企業との差別化は可能になるといいます。

 

おそらく、ソーシャルビジネスは公共事業とビジネスとの間をうまく補完する形態として、今後もますます必要になってくると思います。そうした中において、このような先駆者による指南書というのは、とても価値のあるものになっていくかもしれません。

 

では、では