尾原和啓『どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール』〜読書リレー(146)〜

 

 日本の既存の働き方の考え方が崩れつつある中、「どこでも誰とでも働ける」という言葉をキーワードに、12社を渡り歩いた著者が仕事論についてまとめた本です。

 

著者によると、社会やビジネスが一層インターネットでつながる中で、ますますプロフェッショナルとしての働き方が求められるといいます。プロフェッショナルとは、その語源を辿ると、自分が何者であるか、何ができて何ができないかを、自分の責任で「プロフェス(公言)」することだといいます。すなわち、プロフェッショナルになるためには、以下の3つの行動が必要だといいます。

 

1.自律して成果を出すこと

2.成果を相手にしっかり説明すること

3.相手が自分の成果を評価してくれること

 

そしてこの、プロフェッショナルになるための考え方について、様々な職場での経験を生かしながら述べています。ここに関しては特に一貫した主張はなく、要素要素でこういう考え方をしなさい、というようなエッセンスが詰まっているような本です。しかし、著者が過去に在籍してきたそれぞれの会社のカルチャーの良いとこどりみたいな形で、様々なマインドセットの仕方が紹介されているので、ビジネスパーソンとしては非常に役に立つ本なんじゃないかなと思います。

 

例えば、純粋想起を目指すというもの。純粋想起とは、「何々といえば、〇〇!」というように、一つのキーワードが出てきた場合、別の何かをすぐさま想起することを表していますが、この言葉も、プロフェッショナルの考え方に結び付くといいます。すなわち、自分が何者であるかを常にアウトプットし、相手に純粋想起してもらえるように慣れば、プロフェッショナルとして仕事がどんどん増えていく、といいます。そうした中で、著者も、ソーシャルの中ではつねに自己紹介をアウトプットし続けることが大事だと述べています。

 

これと共通して、自分からギブすることこそが大事だと著者は述べています。自分が持っている情報をオープンにすることで、まわりから自分はこういう存在だというアイデンティティの認知にもつながりますし、こうした情報を提供してくれるという点で、信頼関係の構築にもつながります。

 

このブログも当然そうしたアウトプットを前提に考えているので、この情報提供が何らかの化学反応を起こしてくれるんじゃないか?と思いつつ記事を投稿する今日この頃です。

 

では、では