MBA前の「入学旅行」でヨーロッパについて考える① 国家という概念

プログラムスタートまで一週間。まだまだ時間があったので、MBA前の「入学旅行」と称して、ヨーロッパを旅してきました。旅してきたと言っても、2泊3日の小旅行で、旅程もパリからベルギーのブリュッセル、ドイツのケルンと3カ国を巡るかなり盛りだくさんなコースでした。

 

2泊3日で3カ国というとかなりの弾丸ツアーに聞こえますが、ヨーロッパではこれが普通。陸地で繋がっていることや都市間の距離がそこまでないこと、加えて各都市の規模がそこまで大きくないこと等あって、このようなスケジュールを組めます。今回ヨーロッパに住んでいる身として、こうしたヨーロッパ旅行をアレンジするのは初めてでしたが、改めてこちらの「国家」の感覚というものを感じることができた気がします。

 

恥ずかしい話、陸路での国境もしくはイミグレを超えるのは、シンガポール/マレーシア間、中国/香港以来でした。特に中国/香港は仕事の関係で何度もイミグレを超えていますが、その度に、異なる地域に来たんだなと言う実感がわきます。もちろん、税関や入国審査などを受ける必要はありますが、それ以上に2地域間の雰囲気が全く異なるというものです。陸地続きのはずだから、距離にして数キロしか違わないのに、まるで空気から違う。2000年代の中国/香港のイミグレは特に顕著で、ある程度洗練された香港のメトロを通り、イミグレを超えて深センに入った時のあの異世界感は今でも忘れられません。

 

しかし、そうしたボーダーを、今回の旅では全く感じることはありませんでした。フランスを起点にベルギー・ドイツと巡りましたが、街並みや道ゆく人も基本的にはさほど変わらないというのが印象です。(まあ、もちろん違いはあるはずですし、そうした違いをアイデンティティの拠り所にしている人々もいるわけです。そうした方々からは非難轟々を受けそうですが、彼らに対する失礼を承知で書かせていただきます。)

 

思うに、そうした人々が抱く国家という概念と、我々が住むアジアの人々が抱く国家という概念が違うというのは明白かと思います。前回のブログでも紹介した、岡本隆司『世界史序説』にもありましたが、西洋の概念と東洋の概念というのはそもそも違うんじゃないのかという問題意識が私の中であった状態でのこの旅行だったので、改めて認識が異なるんじゃないかという点に気づかされました。

dajili.hatenablog.com

 

ちょっと真面目に書きすぎましたが笑、引き続き旅行で気づいたことを何回かに分けて書いていきたいと思います。

 

では、では