Se projeter dans l'avenir 〜INSEAD MBA留学記〜

2018年8月からINSEAD MBA留学。MBAで感じたことについて毎日つづります

9月8日 〜アジア人がグローバルな組織で価値を出すために〜

今日は土曜日ですが、そうです、授業があるんです。1年のIntensiveということで、やはりこのあたりのスケジュールはかなりタイトに組まれています。ただ、生き急ぐ(?)自分としてはむしろありがたいですね笑

 

とはいっても、午前中はTutorialの授業。Tutorialとは日本ではあまり馴染みがありませんが、Teaching Assistantによる補講のようなもので、元々の授業を受けるにあたり背景知識がなかったり、授業についていっている自信がない人のために、練習問題や詳細な解説などを行うもので、参加は任意となっています。日本では全く経験のしたことのない授業スタイルだったので、どのようなものなのか気になり、朝からいって見ることにしました。

 

コースはPrices & Markets。内容としては、それこそ経済学部の1年生が習うような、ミクロ経済学の需要曲線と供給曲線の解説でした。まがいなりにも文系出身の私でしたのでそれなりに背景知識はあり、「まあ大丈夫かな」と思ってしまいました。ただ、完全理系の同級生は「あのTutorialは本当に助かった」といっており、人それぞれのようです。MBAはそれぞれバックグラウンドが大きく異なるため、背景知識も大きく異なります。このため、このようなTutorialが必要とされるのでしょう。

 

午後は、Organisational Behaviourの授業。個人的には今までで一番面白かった授業かもしれません。内容としては、どのようにチームワークを発揮するかというもの。いくつかの研究を提示し、①よく組織されたチームでは、メンバーが多様であればあるほど強いアウトプットを発揮する②チーム間の適度な衝突が生産性を生み出す③異なるロケーションに属するチームでも、動きようによっては素晴らしい効率性を発揮する、ということを学びました。特に③の中で、「効率性という観点においては、同じビルの違うフロアにいる人と仕事をするよりも、違う国のオフィスの人とリモートで仕事をする方が効率的」という研究があり、非常に興味深く感じました。

 

そうした点を実感すべく、グループワークを実施しました。これは文字通りグループを二つにわけて、物理的に離れた場所でどのように協力して作業を進めることができるかというもので、実世界でもある「認識の齟齬」を起こす様々な仕掛けがあり、とても気づかされました。

 

一つ例を言うと、私は以前中国と日本で働いていたのですが、中国人の顧客が日本の工場に訪問すると言うことで私がアレンジをすることになりました。工場内を入ると言うことで、室内靴を用意したのですが、日本と中国のサイズの違いに気づかず、全く異なる靴を用意したことがありました。こうした「尺度」の違いはどこでも起こりうることであり、改めて自分の前提を疑うことの重要性に感じた授業でもありました。

 

授業が終わった後、ワインテイスティングの会があると言うので参加することに。そこでは、日本でも有名な「ボジョレー」のワインを楽しむテイスティング会が行われており、それぞれの参加者が持ってきたボジョレーのワインが様々に並べられ、地域・生産者・年代の違いを楽しみました。ワインの値段は日本に比べ物にならないくらい安価なので、このようなイベントが開きやすいのでしょう。それにしてもフランスのワインは美味しい…。

 

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中韓国人の同級生と授業の話に。クラスの発言がほとんど特定の話者に集中しており、授業のスタイルに慣れないアジア系の学生の発言がないがしろにされていると言うことで、だいぶフラストレーションを溜めているようでした。確かに、有意義な発言をするクラスメートも多くいますが、中には「それはあとで個別で聞いてよ、みんなそこは理解しているよ」と言うようなベーシックな質問や的外れの発言をする学生もいて、その度に不満の声が上がっているようです。

 

これは多様性を謳うINSEADならではの問題なのかなとも考えています。実際のところ、INSEADはあまりにも多様な学生が揃うために、教授もどのように教えるべきなのか頭を悩ませていると言うのを聞いたことがあります。ただ「アジアのスタンダード」をここで押し通してしまえば、「おとなしい、内気」という評価を与えられてしまうシビアな世界であることも確かなのかなと思っています。悔しさはありますが、それらを乗り越えるためには毎回の授業で闘争心むき出しに、戦う姿勢で行くぐらいの気持ちでいった方がいいのかなと思いつつある今日この頃です。特に日本人は、ただでさえグローバルスタンダードからかなり離れた「ハイコンテキスト」なコミュニケーションを好む民族ですので、「ローコンテキスト」のコミュニケーションスタイルを訓練、もしくは使い分けることができるようにならなければならないのかなと実感しつつあります。それは、「多様性の中で、日本人としてどのようにチームの中にバリューを発揮して行くか」という、何か日本全体の問題と重なるような気がします。私はアジア圏と言う、ハイコンテキストのコミュニケーション圏内に甘んじてきてしまっていたところがあるので、ここで一つ突破口を見つけることができればなと思っています。

 

 

The Culture Map (INTL ED): Decoding How People Think, Lead, and Get Things Done Across Cultures

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では、では