MBA’19J Launch Week③

Launch Weekの3日目はさらにフォーマルかつ一歩進んだ1日になりました。午前中はSafety Campaignというプレゼンテーション。飲酒運転やドラッグなどの注意喚起の説明がありました。フランスでは飲酒運転は違法ではありますが習慣化してしまっているところがあり、事故率が非常に高いのだとか。INSEADでもそうしたことが起きないよう、注意喚起を進めているのだそうです。プレゼンテータも皮肉を込めて、「INSEADは通称、"INSanely Eat And Drink"と言っているぐらいでした笑

 

そして、初めてのグループワークとして「注意喚起のポスター作り」が課されました。優勝チームには賞金(200ユーロ!)が出されるということで、各自やる気満々。我々のチームも闘志に燃えておりました。

 

ここでINSEADのグループについて紹介します。INSEADでは、P1とP2というコア科目の履修の際に、セクションという日本で言うところの学級に分けられます。この学級はだいたい70人ぐらいであり、それで基本的に授業を進めていきます。

 

セクションは、そこからさらにグループに分けられ、各授業ごとに課されるグループワークを、このグループメンバーと共に行なっていかなければなりません。このグループも、職種・ナショナリティがバランスよく配置されており、多様性を維持できるようになっています。

 

と言うことで、我がグループメンバーは、以下の組み合わせになりました。

ザンビア人(同級生では唯一!):カナダで戦略コンサル会社に勤務

・スペイン系アメリカ人:起業家@アメリ

・トルコ系オーストリア人:ドイツで金融系会社に勤務

・イギリス人:設計会社でエンジニアとして勤務

 

それぞれがバラエティに富んでいて、本当にINSEADらしさを感じるグループです。と同時に今まで接したことのない職種・国籍の人がずらりとそろい踏みしているので、何がどうなるのやら全く想像ができません笑

 

今日のグループワークも、それぞれが少し出方を伺うと言うか、少し遠慮しがちな傾向を受けました。Assingment自体は比較的早く終わりましたが、個人的には今後少し不安が残る初日だったかな?と思っています。

 

昼は我がグループメンバーの一人のトルコ系オーストリア人と、たまたま同席したチューリッヒ在住のスイス人学生、ウクライナ人学生とランチ。キャリアに関する話を行なっていました。

 

面白かったのが、大学時代の勉強したこととキャリアの関連性について話した時です。私は今の職種と大学時代に学んだことが全く異なると話したところ、二人からかなり驚きの回答が来ました。曰く、ドイツ語系の国では、学部時代・大学院時代に何を専攻したのかは、キャリアに決定的な影響を与えるようです。このため、転職の度に修士を取ると言うケースも多いらしく、実際トルコ系オーストリア人も、最初はコンピューターサイエンスの専攻だったのですが、オンラインの大学院に入り直して財務を勉強し、金融系にキャリアシフトしたようです。こうしたキャリア観は日本とは少し異なるところがあり、どちらが良いと言うような議論にはなりませんでしたが、比較してみると面白いです。

 

 

昼は、カウンセリングサービスのオリエンテーションとCareer Development Centreの説明がありました。カウンセリングサービスについては、INSEADという短期集中、濃密な一年の中で、多くの学生が様々な悩みを抱えるらしく、多くの学生がカウンセリングの門を叩くのだそう。確かに、このフォンテーヌブローという小さな村で、70近くの異なる国籍の人と否が応でも話をしなければならないというのはかなりタフなことだなとつくづく思い始めているこの頃、カウンセリングのデータをみるとどうしても納得してしまいました。

 

ちなみに、カウンセリングで一番多い悩みは、「Relationship」すなわちパートナーとの関係、男女関係なのだそうです。INSEADMBAは、Marriage But Availableと別称がある通り、かなり男女間の関係が乱れるそうです。そりゃあ、こんないい歳した世界中のエリートが300人も集まって、密接な時間を過ごしたら、恋の一つや二つでも起きるでしょうに、と感じつつある今日この頃です。隣に座っていたペルー人学生は「俺はパートナーを探しに来た」と真顔で言っているほど。

 

休憩時間中に、中国系アメリカ人学生、インドネシア人学生、シンガポール人学生、ベトナム人学生と、東南アジア談義。なぜかアジア人学生は吸い寄せられるように集まってくることがわかりました笑

 

そして、今日の目玉はWelcome Ceremony。INSEADの卒業生であるCaixa Bank CEOのGonzalo Gortázar Rotaecheがスピーチを行いました。ちなみにシンガポールは別の人がスピーチを行ったのだそう。

 

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彼のスピーチの要点をまとめると、Learn from peers, Learn from mistakes, don't waste your talentにまとめられるのかなと思います。彼自身の大学生活を振り返り、学びが多かったのは「Peers」と「Mistakes」だったとしています。そして、Mistakesについては、この一年は大いなるTrial and Errorの場だと、自分で失敗したと気づかない時もあるかもしれないが、しっかりとアンテナは貼っておくこと、ということを述べていました。

 

ただ個人的に印象に残ったのが、「MBA is the best year of my life」と言っていたくだり。なんでもないこのセリフに何人かの学生が笑っていたのです。それもそのはず、実は前日のThe Year Aheadの時に、「MBA卒業して20年後に、どういう風にMBAを振り返りたいか」という問いに対するディスカッションを行った時です。ある学生が「I hope I would look back MBA is the best year of my life」と言ったところ、他の学生が「そんなんじゃ人生つまらない。MBA卒業後ももっと楽しいことが起きないと」と反論し、議論を巻き起こしました。個人的には後者の考えの方が強い、すなわち、MBAは一つの折り返し地点として、ここから右肩上がりになっていくぐらいの気概でいたので、このGonzaloのスピーチを聞いた時、少しその議論を思い出してしまいました。もちろんGonzaloはそういう意図は全くなしにこの言葉を発したのだと思いますが笑

 

終了後、カクテルパーティと称されるネットワーキングセッションが開催され、学生がカフェテリアに集まり立食パーティを楽しみました。私は中国で食品貿易会社を立ち上げたサモア系オランダ人学生と、中国のビジネス環境についてずっと話していました。彼曰く、中国は単純に市場のポテンシャルを見込み、事前になんの情報もなく現地に飛び込んだらしく、中国語も現地に到着してから一から勉強したのだそうです。全くヨーロッパ人は危なっかしいことするの大好きだなと思いながらも、そうした危なっかしいところをしっかりと勉強でカバーするところもまた尊敬してしまうところです。

 

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終了後、カクテルパーティで出された食事では全く足りないということで、中華料理屋にて二次会を実施。マレーシア人と香港人と、マレーシア経済とアジアの鉄鋼業界について議論。マレーシアはまだ比較的華僑の影響力は低く、バランスはまだ取れているのだそう。しかし地下鉄が敷設されているのが首都クアラルンプールにとどまっているという点からも分かる通り、中国の地方都市と比べても発展は全然遅れているというのが結論でした。そして石油と製造業に経済が依存しているが、後者は外資系の工場に依存しているため、そこからどのようにして脱却するかがこれからの課題だと力説していました。インドネシアに比べて規模で劣るマレーシアですが、ローカリゼーションができるのか、固有の価値を出していくことができるのか、今後がきになるところでした。

 

 

では、では