だじりブログ

日々の読書から広がる考察

P4終了 〜INSEADとコンサルの蜜月関係を考えてみる〜

3月に始まったP4も、早いもので4月末に終了いたしました。P4からはコア科目はなくなり、完全に選択科目になりました。P4から授業が少なくなり、私は結局3.5コマの授業を履修しました。ただ、このうち0.5コマはブレイク間に行われるトレック(世界のある地域を訪問し、そこでの企業を訪問したりゲストスピーカーの講演をしたりするというイベント)を履修したので、実質的には3.0コマという、他のピリオドと比べても半分以下の授業となりました。

 

ちなみに私が履修した科目は以下の通り。自分の興味に赴くままに授業を履修したら全く統一感がなくなってしまいました笑。

 

・Private Equity

外側からはよくわからないPrivate Equityについて、多方面から議論を行うという授業。毎回の授業でゲストスピーカーがきて、ケースに基づいた議論をするというもの。

 

・Competitive Supply Chain

サプライチェーンというと資材調達を思い浮かべますが、この授業では資材調達にのみならず業務改善全般について議論しました。

 

・Blue Ocean Strategy

INSEADでおなじみのブルー・オーシャン戦略。これについてケースやシミュレーションを用いながら議論を進めていくという授業。授業の中では、著者のチャン・キム氏が講演する機会があり、INSEADのユニークな授業と言えると思います。

 

・Building Business in Silicon Valley

所謂トレックです。一週間かけて、シリコンバレーおよびその周辺の企業を訪問するというイベント。詳細については後日詳述します。

 

この少ない授業の間で何をしていたかというと、就職活動です。INSEADではコンサルを中心にこのピリオドから就職活動が解禁します。異なる企業が毎日キャンパスを訪れ、説明会を行ったりコーヒーチャットを行ったり、またはインタビュー(これもキャンパスで行います)を行ったりしています。このため社費の学生・起業家を除いたほぼ全ての学生が、イベントのたびにリクルーティングスーツに身をまとい、こうしたイベントに出席していきます。コンサル志望の私もこれら人々の一部になり、就職活動を行っていきました。

 

この観点で言うと、P4は違った意味でピリピリしていた時期だったかなと思います。ほとんどの学生が私と同様ほぼ授業がないのですが、Break Out Room(学習室)に行けばケース練習(コンサル面接で課される、実際のビジネスを模し議論をすると言うもの)を行う学生で埋め尽くされます。また、良くも悪くも情報が共有され、「あいつは〇〇の一次受かったみたいだ」「あの地域は書類で相当落とされたみたいだ」といった情報が飛び交います。コンサルの中でも特にMBB(McKinsey、BCG、Bain)はほとんど全ての学生が出願し、かつそのプロセスがはっきりしていることもあり、かなりの情報が飛び交っていた印象を持ちます。私はその渦中にいたのであまり実感がわきませんでしたが、どうやらコンサル志望でない学生や社費生には、この雰囲気が非常に息苦しく感じられたようです。

 

このピリオドを通じて感じたのは、INSEADとくにMBAは良くも悪くも「コンサルスクール」としてこれからもそのポジションを維持していくだろう、と言うことです。というのも、需要側(コンサル)にしても供給(学生)にしても、これほどまでにないほどの条件が揃っているからです。

 

まず需要側。MBBを中心とした戦略コンサルファームは世界各地にオフィスを有しています。このため、INSEADのように様々な国籍から学生を集めている学校は、採用活動をする上で非常に効率が良いのです。本来であれば、各オフィスがイベントを開き、社員等を動員して学生の対応をしなければならないのですが、INSEADでは一括で社員を送り込みさえすれば、各オフィスを志望する学生にリーチできる、と言う利点があります。説明会のみならず、応募やインタビューに至るまで全てのプロセスを一本化することで、これまた採用にかかるコストを抑えることができます。そして、多様性を謳うINSEADだけあって職務でもバラバラの経験を持つ学生が集められてきています。これは、各業界・プラクティスで細分化・専門化が求められてきているコンサル各社にとって、それぞれの分野にフィットするバックグラウンドを持つ候補者を探すことが限りなく簡単になります。

 

次に供給面について。コンサルスクールと称されるだけあってまずかなりの割合の学生がコンサルを志望していると言うところが一つ挙げられます。次に、これら学生によって作り上げられたプラットフォームがあります。具体的には、学生同士でのケース練習はそれこそ頻繁に行われており、相手を探すことに苦労しません。時間が許せば1日4回ケースを行うことも不可能ではないと言う環境は、非常に恵まれているのかもしれません。さらには、戦コン出身者の学生も非常に親切で、こうしたコンサル志望の学生を積極的にサポートしてくれます。これら環境は、INSEAD外ではなかなか作り出すことができないかと思います。

 

ただし供給側については、ピリピリした雰囲気になるので、注意が必要です。と言うのも学生同士切磋琢磨するのはいいのですが、忌憚なきフィードバックの応酬になるのでメンタル面でタフさが必要になります笑 加えて、ピアプレッシャーが半端ではなく、コンサル志望者でない学生も、「コンサルにいくべきなのでは?」という考えが芽生えてしまいます。事実、もともとコンサルを考えていなかった学生が物は試しと応募するケースがみられました。

 

いずれにしても、こうした需給のベストバランスはなかなか崩せるものではなく、今後もINSEADはコンサルスクールとしてのブランドを維持していくのでしょう。内部でそれを大きく感じたピリオドでした。

 

では、では