10月2日 〜企業戦略とキャンパス選択と〜

今日は計6時間の授業。午前中にFinancial Market & ValuationとPrices and Marketsを行なったのち、午後はIntroduction to Strategyの3時間コースという、IntensiveなINSEADを体現したかのような時間割となっておりました。Prices and MarketとIntroduction to Strategyは、いずれもケース討議があるので、ケースを読み込んでいないと課題についていくことができません。どちらも面白いので読んでいますが、にしてもかなり高速スピードで進んでいくような気がします。

 

企業戦略については、ディズニーを例に、多角化や国際化など、事業拡大に関わる様々な可能性とその内容について勉強しました。こうやってみるとディズニーは本当によくできている会社だなと思います。最初のアニメーションだけでなく、映画やテレビにも力を入れています。そしてそれだけでなく、Customer Experienceを重視してテーマパークも作るくらいです。全てがシナジー効果を生み出しているので、他社からもなかなか模倣できません。こうした企業は稀有な存在ですので、ケースとして学んでも非常に面白いなと思いました。

 

授業が終わったのち、先輩の日本人学生とともに夕食。話はキャンパスエクスチェンジになりました。ちょうどBundleといって、キャンパス移動ができるP3からP5までの系半年間を「ずっと」別のキャンパスで過ごす人用に、別枠で投票システムがあり、その締め切りが近づいていたタイミングでした。このため、「誰がBundleしたか」「どのタイミングでキャンパス移動するか」といった話題で持ちきりに。ネットワーキングもMBAの大事な一部であることから、他人の動向も気になってしまうのも仕方ないことかもしれませんが、最近は一番ゴシップが飛び交う日々なのかもしれません‥笑

 

では、では

10月1日 〜QuizとAIとケースと〜

気がつけばもう10月。プログラムが始まって1ヶ月経ちました。Time fiesとはまさにこのことで、もうすでに1/10が終わってしまったかと思うと、非常に早い印象を受けます。

 

授業はUncertainty Data and Judgementから。回帰分析についての内容で、だんだんと教える内容のスピードが増しているような気がします。この授業では、毎回授業の前に宿題があるので、それをハンドルしながら行っていくのですが、これがまた時間がかかる。数学の内容を英語で行っているので、不慣れであることも増して、倍々で時間がかかっているような気がします。

 

午後はFinancial Accounting。この授業では、Quizと称してMid Term Examが行われました。30分のテストで、内容としては簿記の簡単な記帳だったり、財務諸表に関する考えを問われるもので、そこまで難しいものではありませんでした。ビビってかなり準備して行ったのですが、まあ悪くはなかったかと振り返っています。その後の授業では、貸倒引当金に関する考え方について勉強。

 

終了後、AIのセミナーがあるということで参加。INSEADではこの週からAIに関する追加講義が開催されていて、参加は任意となっています。内容としては、ディープラーニングに関する内容で、基礎的な内容でしたが、教授がデータサイエンスが専門ということもあり、非常にわかりやすくかつ当時の学会の雰囲気などを交えて講義を進めたので、興味深く聞くことができました。

 

終了後、財務会計に関するグループワークを行ったのち、日本人学生でケース面接についての情報交換。INSEADはコンサルスクールと呼ばれているように、コンサル志望者が非常に多く、加えてCampusでのinterviewも行われるなど、非常に系統だった採用プロセスが準備されています。しかしながら、ケース面接は個々での準備が必須であり、学生が有志で集まってケース練習を行うなどの対応を行なっています。今回の日本人学生の中にはコンサル志望者が多いので、皆で集まって討議をしようということで意気投合しました。定期的に行うことになったので、どういう風に進めたのかについてはこのブログで紹介できたらと思います。

 

では、では

 

9月28日 〜グループワークと誕生日と〜

午前中からグループワークに忙殺された日でした。Unicertainty Data and Judgementのグループワークでは、すでにグループメンバーが準備してくれたので、そのロジックに乗っかる形で議論を行うことができました。前回紹介した通り、議論の仕方を変えたことでかなり効率性が上がったような気がします。

 

にしても、グループメンバーの一人であるザンビア人はザ・コンサルというようなタイプの人です。彼女から学ぶことは多く、グループワークの意義がとても大きいような気がします。

 

もう一つのグループワークはStrategyに関するもので、アフリカのPrimary Health Careについて市場調査をせよというもの。全ての学生がこの課題に取り組んでいるらしく、いろんな会議室から「病院が」「アフリカの人口が」というようなバズワードが聞こえてきます笑

 

ただ、英語でずっと議論していると消耗しきってしまうのか、午後の授業は全く頭に入ってきませんでした笑 中国語でもあまりこうした現象は最近なくなってきたので新鮮でしたが、何れにしても英語で一日中戦いきれる体力を持っておきたいなと思う今日この頃です。

 

夜は、我が娘が誕生日だったので、妻と3人でゆっくりとお祝いしました。ちょうど一年前、ちょうど瀋陽から上海に帰る途中に妻の陣痛が始まった知らせを聞き、東京行きの飛行機に飛び乗ったと考えると、本当に時間がすぎるのは早いなと思ってしまいます。しばらくはフランスで生活することになるのですが、引き続きすくすくと成長してほしいなと、感慨深く思う1日でした。

 

では、では

 

 

9月27日 〜日本は本当に内向的/ハイコンテキストなのか〜

午前中はUncertainty Data and Judgementの授業。推測統計を用いた仮説検証について勉強。だんだんと内容が難しくなってくるのがわかってきて、授業の内容に着いていけているかどうか(英語的に)微妙になってきました笑。

 

そう言えば昨日SNSのグループチャットで、この授業の教授の年齢が31歳と非常に若いことが発覚して大盛り上がりしていました。MBA学生の平均年齢が29歳であることを考えると、標準偏差が2歳ぐらいだとして、おそらく3割ぐらいの学生は彼より年上という計算になります。これだけ考えると、「教授若いな!」と思ってしまいますが、冷静になって考えれば、学部生から修士・博士とストレートに行っていれば、このぐらいの年齢で教壇に立つことはまあよくあることです。私も日本で学部生やっていた頃には、30代前半で授業を教えている人は多くいました。それを考えると、どちらかというと我々が歳をとってしまったという方が正しいのかもしれません。

 

その噂話の延長で、彼のCVを見ることができました。MITを卒業後、データサイエンティストとしてTMTの有名どころでインターンや就業経験を持つ彼。生まれ変わったら彼のような人生を歩みたいなとつくづく思いました笑

 

お昼にFinancial Accountingの授業。以前グループワークで行った「Ration Detective」の答え合せと称し、財務諸表のどういう点がその産業を表しているのかというのを勉強しました。以前も取り上げましたが、対象企業には日本の企業も入っており、とても親近感が湧きます。「日本企業で資産におけるOther investmentの比率が多いのは、グループで株を持ち合っているから」という理由があげられ、ああやはりこれは日本(あと韓国)に特有の現象なんだなと改めて考えさせられました。

 

このケースでもそうですが、何か日本企業が取り上げられる場合、欧米企業の比較対象として、「我々にはないエキゾチックな商習慣をもつ」という形で、ある意味欧米側に消費させられているような印象を受けます。被害者意識が強すぎるのかもしれませんが、文化比較という観点に立った場合、何が正しくて何が例外なのかは判断ができない以上、こういった比較議論は難しいと思います。まあ、資本主義が西洋発の概念である以上、それを取り入れた日本型資本主義やアジア型資本主義というのは派生種類として取り上げられてしまうのは致し方なしなのかもしれません。

 

閑話休題。午後はOrganizational Behaviourの授業。PersonalityとPersuasionの内容で3時間の授業でした。Personalityについては、またしても内向的外向的という議論が出てきて、半ば強制的に「日本は内向的」という発言をしてしまいました。

 

ただ、授業が終わって帰途につく中、ふと「日本は本当にIntrovertなんだろうか、High contextなんだろうか」と考えを巡らせました。High contextについては、その国の文化多様性に対し負の相関関係があるような気がします。日本は日本語を母国語とする日本人による国家であるため(まあ本来であれば日本も、アイヌ八重山といった少数民族を考慮すべきなのですが、その議論はおいておいて)、外から見ると非常にExclusiveに見えてしまうのかもしれません。とは言いながらも、文化や社会的な考え方は東アジアで共有されている点も多く、Exclusiveな言語的特徴だけをもってしてHigh contextとは言いがたいところがあるんじゃないかなと思ってしまいます。一方で、Low contextと言われているアメリカ・スカンジナビア・ドイツ系でも、ある種トランスレイヤーなcontextは保有しており、他の文化から見るとある種Exclusiveなところも見て取れます。

 

Culture mapで見慣れたContextの図がありますが、今のようにDiversityな環境にいると、このmapは本当なのか疑ってしまいます。なぜなら、全ての文化が、他から見ればExclusiveで、High contextに見えるためです。うーん、困った。

The Culture Map (INTL ED): Decoding How People Think, Lead, and Get Things Done Across Cultures

The Culture Map (INTL ED): Decoding How People Think, Lead, and Get Things Done Across Cultures

 

 

そしてIntrovertについて。よく日本人含めアジア人は「自分の意見を言わない」と言いますが、この現象がよくアジア人の内向的なパーソナリティを説明するものとして扱われるようです。しかし本当にアジア人は、グローバルスタンダードから見て内向的なのか?いや日本人は内向的なのか?もう少し考察が必要なような気がします。

 

では、では

 

 

9月26日 〜Exemptionとグループワークと東アジアとパーティと〜

授業がないはずの水曜日ですが、いつも以上に慌ただしい1日でした。午前中はグループワーク。学校に着いてみると教室では、P2のExemption用のテストが行われており、希望者がテストを受けておりました。このExemptionというのは、コア科目の一部で実施されている免除試験というものです。例えば財務会計マーケティングなどの専門分野では、その分野ですでに十分な職務経験を積んでいる学生が少なからずいるため、そうした学生を対象に、試験をパスすれば単位取得ができますよという学校公認の制度なのです。これを活用して2−3つの授業をExemptedしている学生も少なからず存在します。

 

そして今日の免除試験のテーマはマーケティングでした。私はB2Bではありますがマーケティングの経験があったので、十分に免除される資格を有していたのですが、あえて試験を受けませんでした。すなわち免除は避け、授業をしっかり受けるという選択をしました。すでにこのブログでも書いていますが、コア科目のほとんどはどこかで習ったような内容が多く含まれており、ハード面では新しい学びは少ないかもしれませんが、授業でのクラスでの学生間のやり取りや、グループワークなど、言語化できないΔの部分にMBAの価値があると信じてやまないので、なるべくそうした機会を増やすことが、MBAの価値の最大化に繋がると思っています。もちろん、そう思わない学生もいて、すでに習った内容なんだから、そうした点はパスして他の活動に充てたいという考えの人もいます。それはそれで尊重しますが、私は私。

 

ということでグループワーク。今回より形式を変えて、一人がしっかりと準備をして、それについてみんなで答えあわせをしていく、というような形にしました。目に見えるように時間と効率の面で改善傾向が見られたので、今後もこれが続きそうな気がします。

 

議論を聞いていて思うのは、説得力を持つ意見と正しい意見は必ずしも同じではないということ。グループの中にいる一人がかなり自信を持った形でコメントをし、皆賛成したにも関わらず、後になってそのコメントの誤謬が発覚、改めて議論し直すということがありました。これは単純に彼のプレゼン力が優れているということなのでしょう。メラビアンの法則ではありませんが、説得には何らかのintangibleな要素が働いているなと思った議論でした。

 

午後は、National Weekの打ち合わせ。以前記した通り、今年はEast Asia Weekと称し、東アジアの文化を紹介する一週間が組まれており、そのアレンジをしなければなりません。フォンテーヌブローキャンパスで日本パートの担当になりましたので、会議に出席してきました。

 

聞いていて思うのが、皆のやる気の強さ。「私はこのイベントを通じて、西洋人のアジアに対するステレオタイプを払拭したい」と意気込む学生もいて、思わず圧倒されました。個人的にはそこまで踏み込まずに、食事を通じたソフトな形での文化行事で良いと考えていたので、ここでそんなネガティブなことは言えないなということで静観。実行可能性の面も踏まえた検討が必要ということで最終的には落ち着きましたが、どうなることになるのやら…。

 

夜はINSEAD公認のLGBTClub「OUTSEAD」が主催するパーティに参加。とはいっても対象はLGBTのみならず広くオープンになっており、結局はただの飲み会のような感じでした笑 

 

では、では

 

 

 

 

9月25日 〜債権リスクとサッカーと〜

午前中にFinancial Markets and Valuationの授業。テーマは債権のリスクに関するもので、スポットレートのボラリティとデフォルトという二つの違ったリスクについて扱いました。だいぶ内容が踏み込んできたので、教授もだいぶペースを落として説明しているような気がしました。曰く多くの学生がつまづきやすいというところだからというのですが、それにしてもペースは早い気がします。

 

午後はPrice and Marketingの授業。需給バランスの中で生産余剰と消費余剰を見た時に、価格統制や補助金がどのように余剰に影響を与えるかについてが主なトピックでした。この辺りも学部時代のミクロ経済学でやったような内容なのですが、なにせ10年前以上のことなので忘れてしまっている…。良いおさらいになっているような気がします。

 

終了後、久しぶりに会社の説明会へ。フォンテーヌブローにはヨーロッパでの就職を前提にリクルーティングチームがイベントを組んでくるため、アジアで可能性を探している私にとっては少し対象外の気がしてしまいました。イベント終了後早々に退出。

 

そのあと久しぶりにサッカーに参加。毎週火曜日夜がサッカーが行われる日で、基本的に7人制のゲームを行います。日本人は私1人で、ほとんどがヨーロッパ系が占めるため、程よいレベル感でとても楽しめています。そろそろちゃんとサッカーシューズ買わないと…笑

 

 

9月24日 〜このグループワークは楽しいか、辛いのか〜

ということであっという間に第四週がスタート。週明けで体調がそこまでよくなかったことから、スロースターターになっています。

 

今日は授業は一コマのみと比較的優しいスケジュール。Uncertainty Data and Judgementでは、推測統計における、二項検定で有効な信頼区間を築くことができるサンプル数の考え方について学びました。よく統計では、ある数字になったらかなり高い確率で母集団の傾向を割り出すことができると聞いていましたが、それはこういうことなのかという形で納得。

 

授業が終わったのち、グループワークでPrice and Marketの課題を行うことに。グループワークが多くなってきて、集まる機会が増えてきたのですが、ここにきて色々な問題点が見えてきました(まあ見方を変えればこれらもすべて勉強点と言えるのですが)

 

・グループワークでは、だいたい課題が与えられて、それに対する答えをグループとして準備する、というものです。すなわち、それなりに労力をかければ一人の力でもできるものとなっています。実際、他のグループの動向を聞いていると、必ず誰かがしっかりと準備をしてきて、それにリードされるような形でグループの結論を導き出して行く、というようなスタイルを取るグループが多いようです。

・しかし、このグループは誰もそのイニシアティブをとりたがりません。私はすべての課題についてあらかじめ何らかの答えを持って行くのですが、ほとんどのメンバーはだいたいグループワークを行う時に初めてその課題を読むような印象です。そして、事前に準備してきた回答に従わず、皆でもう一度解こうとする笑

・個人的には、そもそも課題の準備をするのは議論をするためという位置付けなので、特に自分の答えが採用されなくてもそれでよしと考えています。また、議論好きな皆のコメントを通じて、「ああ、そういう考えあるね」ということもままあります(今回のグループワークでも、コンサル出身のザンビア人から価格の考え方について面白い視点をもらいました)。

・ということで、いくら時間をかけようが全く個人的には問題ないのですが、課題が多くなるにつれて、徐々にグループのメンバーが、議論の進め方について不満を見せるようになってきました。だったら最初から準備してこいよ笑 と言いたくなりますが、まあそれはそれでよしと。

・もう一つあげられるのは、役割のローテーションです。課題ごとにリーダー・カウンター(反論者)・書記とうの役割を変えるため、自分が不慣れなこともやらないといけません。そうしたところに不快感を感じ始めつつあるというのも事実といえば事実です。

 

ただ、こうしたものもリスクフリーの環境だからこそできることであり、大いに学びになるところかと思います。引き続き問題は出てきそうですが、それを楽しむような形で取り組んでいけたらなと思います。

 

では、では