全般〜純ドメがTOEFLを独学で攻略する〜
2018年8月のMBAプログラムの開始まで少しずつ時間が迫ってきている今日この頃、色々ドタバタはしていますがなんとか準備を始めつつある状況です。プログラム開始後は目の前のことで身動きが取れない状況になると思いますので、振り返りも兼ねて、このタイミングでMBA受験準備について私の経験を紹介していきたいと思います。
海外MBAにおいて日本人出願者が最も苦労するのは英語による試験だと思います。この「英語による試験」には、大きく分けて二つあり、一つは英語の能力そのものを測るテストで、TOEFLやIELTSがあります。もう一つは、MBAに必要な論理的思考力や基礎的な数学の能力などを測るテストで、GMATやGREがあります。私は英語に関しては、英米留学/在住経験なしのいわゆる「純ドメ」人間ですが、MBA出願において、TOEFL、GMATを選び、いずれも独学で準備を進めました。ここでは、TOEFLについてどのような対策をすれば良いか、まとめていきたいと思います。
(1)TOEFLとは?
TOEFLは、リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングという四つのセクションに分かれており、各セクション30点満点の合計120点のテストです。特にスピーキングやライティングと言った試験は、日本人にとって不慣れな分、対策が必要になってきます。
(2)MBA出願に必要な点数は?
では、具体的にどれくらい点数を取る必要があるのでしょうか?海外MBAの中でも、トップスクールになればなるほど点数の要求が厳しくなっており、例えばアメリカで絶対的ポジションにあるハーバードだと109点を足切り設定にしています(足切りといっても実際には「strongly encourage」(強く推奨する)というものであり、実際にこれを下回る点数で受かった人もいます)。このため、欧米のトップスクールをめざす人は、110点越えを狙ってきます。
しかし、いざ試験を受けてみると、110点と言うのは非常に厳しい基準であることがすぐにわかります。私もネット上や友人関係で色々と見ていますが、ノンネイティブ・英米留学経験なしで110点を超える点数をとった方は皆無に等しい状況です。それくらい難しい基準であることがわかります。このため、目標としては110点をとることを念頭に戦略を立て、最終的に105〜110点に落ち着く、というものが現実路線と言えるでしょう。
ただ、トップスクールと言えないまでも、欧米MBAに留学するのであれば、100点越えは必須であると言えるでしょう。 もちろん、100点以下の点数をとって合格した人も散見されるようですが、おそらくプログラムが開始した後が大変になると思います。TOEFLは結局のところ英語の能力を測る試験ですので、それくらいの点数を取らないと、授業でついていくことができないでしょう。
(3)どう準備していくべきなのか?
帰国子女でもなく・また欧米留学経験もない日本人にとって、TOEFL準備のベースとなるのが大学受験での英語だと思います。これは比較的インプットを中心に設計されており、リーディングやリスニングの比重が重い一方で、アウトプットとなるスピーキングやライティングが少ないのが特徴と言えます。ただし、TOEFLのテストは大学受験以上の難易度を持っており、ましてや大学受験以降英語に触れてこなかった人(→私です)はそのベース自体が老朽化している可能性が高いため、さらなる知識の習得が必要となります。
日本人にとって比較的点を稼ぎやすいのは、対策がしやすく、かつ得点の上げ方もわかりやすいリーディングとライティングです。一方、スピーキングとリスニングは対策がしづらいこともあり、伸び悩むと思います。このため、リーディングとライティングは基本的に満点を狙い、リスニングを安定させて25以上とるようにし、スピーキングを20以上までに持っていければ、それで105点を超えることができます。
ここで厄介なのが、TOEFLはすべてのセクションを1日まとめて取り組む必要があるため、その日のコンディションによって得点が大きく左右される、という点であるといえるでしょう。試験の順番は、リーディング→リスニング→スピーキング→ライティングであり、何か事前のセクションでミスをしたことが頭に残っていると、次以降のセクションに大きな影響を及ぼします。それもあり、全てのセクションのスコアが安定して取れないケースもあるため、リスニングが良く過去最高の得点を取れたと思ったら、リーディングのスコアがこけてしまい結局全体として一緒のスコアに落ち着く、ということもありました。
幸い、大学側に提出するスコアは一つのみで良いため、何度受けても選考のプロセスにマイナスにはなりません。そのため、多くの人が推奨しているように、毎月に1~2回程度何度も受験し、全てのセクションのスコアが出揃うのを待つというのも有効な戦略であるといえるでしょう。
(4)私はどうだったか?
私の場合、初めて試験を受けてから、提出スコアである108点(それでも決して高い点数とは言えないのだが)に至るまで、実に一年半近く、回数にして13回テストを受けることになりました。以下は具体的なスコアの推移です。(カッコ内は、リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの点数)
1回目:78(21,19,15,23) ->大学院はおろか学部交換留学もできないレベル…
5回目:92(27,23,19, 23)->半年かけて90点到達…
9回目:104(29,28,18,29) -> 1年かけてやっと100点越え
10回目:101(28,26,20,27) ->まさかのダウン。スピーキングで初の20越え
13回目:108(29,27,23,29) ->提出スコア
スコアを見る限り、全てのセクションで伸び悩み大きく苦労していたことがわかります。結果的には1年半の間に30点のスコアアップができましたが、内実を見て見ると、ある点を境に一気に上がったわけではなく、回数を受けるうちに点数が徐々に上昇して行ったというような傾向を有しています。スコアアップには付け焼き刃のテクニックよりも、着実に実力を高めていく正攻法しかないということでしょうか。
一方で、この1年半を全て独学で行ったので、効果のあった勉強法については語ることはできます。(逆に言うと、もっと早めに知っておけば13回も受けなくてよかったのではないか?という残念な気持ちがあります。)と言うことで、今後はその対策についてフォーカスしたいと思います。
では、では